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第152号


☆『貪(とん)・瞋(じん)・痴(ち)』
 『貪・瞋・痴(とん・じん・ち)』、これは、人間として陥りやすい悪を三つあげたものです。今回は、これらを少し詳しく解説します。

 まず『貪』です。人間には様々な欲求があります。食欲や睡眠欲などの生きてゆく上で絶対に必要なものや、性欲などのように人類が生き残るために大切な欲求、 これ以外にも様々な欲求の中で人間は生活しています。

 例えば、プレステ2が欲しいなどという物欲や、大会で絶対にいい成績を上げたいという気持ちも欲求の一つでしょう。 そうした欲求を極端に大きく持ちすぎる状態を『むさぼる』と言うのです。

 食べ物で言えば、例えばプリンが好きな人がいたとします。だからといって、三食ご飯を食べないでプリンばかり食べていたら健康を害しますし、 冷蔵庫を開けたらプリンだらけ、なんてことであれば、他の人はやっぱり少しおかしい人なのではないか、と思うに違いありません。

 このように極端な例ならばわかるでしょうが、実際に生活していると、人間はいろいろな場面で『むさぼる』ことをしているのです。 「もっと欲しい。もっと、もっと…」という気持ちは、時に人間を成長させることもありますが、度が過ぎると、醜くなります。 「そうしたことは慎んで下さいね。ものには節度というものがありますよ」というのが『貪』のいましめです。

 二番目の『瞋』は、「感情的に怒る」という意味です。つまり自分ではコントロールできない怒りや、すぐにかっとなったりすること。いわゆる「切れる」状態のことです。

 そもそ人間には喜怒哀楽がありますから、怒りという感情はあるのです。しかし、「感情的になって怒り狂うのは、心にとっては毒ですよ」と言っているのです。 いつも怒ってばかりいる人、すぐに怒り出す人は、あまり近づきたくありませんね。やはり、人間としては醜い姿でしょう。

 なお、誤解して欲しくないのは、「怒る」ことがすべてだめなのではないという点です。人を育てたり、助けたりするためには、 真剣になって怒らなければならない場面はあります。それに、間違った方向に流れている社会を正そうと、立ち上がった場合にも、「怒り」に似た感情が起こります。 けれども、『瞋』はそうした感情をも否定しているのではありません。あくまで個人の心の問題として、 心が激しく波打ってしまうような、そうした怒りは持つべきではないと警告しているのです。後先を考えず、冷静さを失うような怒りは、人間として慎むべきです。

 三つ目の『痴』です。痴』は旧字で『癡』と書きます。漢字では、『「疑」は、とまどって動かないこと」、癡は「やまいだれ+疑」で、 何かにつかえて知恵の働かない』つまり「おろか」という意味になります。君たちのよく知っている言葉の「愚痴」の「痴」です。愚痴は、 「言っても仕方ないことを言って嘆くこと」ですが、愚痴には「おろかであること」という意味もあります。このおろか」は、 『病的なまでもおろかになってはいけない』ということです。

 例えば、ゴキブリはトンネルのような通路があるとそこを通りたくなる習性があります。だからゴキブリホイホイのようなゴキブリ捕りに、 いとも簡単に捕まってしまうのです。本能といえば、それまでですが、こうしたことを「おろか」と言います。

 人間であっても、「おろか」な行動に出てしまうことも多いのです。もともと人間は、人生経験や知識を学び成長してゆくものです。 ですから、同じ過ちを何度も繰り返すような人は、はやり「おろか」でしょうし、学ぶべき時に学ばないという態度も「おろか」と言わざるを得ません。 「おろか」であるとは、世の中の常識や仕組みを心得ていないということですから、いろいろな人に迷惑をかけることにもなりますし、 自分自身でも苦しみを生むことにもなるのです。『痴』は、「そうしたおろかな態度はだめですよ」と語っているのです。

 仏教では、この三つを『心の三毒』と言って、人間が道を外さずに生きる知恵として教えています。

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このページの更新履歴

2019/01/04 修正
2005/11/14 公開


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