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第162号


☆大きな森のおばあちゃん
 アフリカ象の話。象は、一年に一回お祭りをするのだそうです。普段は家族単位で、何百キロという距離に散らばって生活をしている象の群れが、 どこかで打ち合わせでもしたかのように、一つに集まります。しかし、このとき以外にも、象が群れを作るときがあります。それは、象が危機に瀕しているときです。 水もなく、食べ物もなく、生きてゆくのが難しくなったときです。その群れは何千頭にもおよびます。そのリーダーはおばあちゃん象です。

 以前、ケニヤやその隣のタンザニアで干ばつになり、象が群れになって移動を始めたことがあります。その移動の様子から、水と緑がたくさんある、 ちょっと高いところに向かっていることがわかりました。そのとき、環境保護運動の人たちの間では大きな議論が巻き起こりました。 「そんなにたくさんの象が、限られた範囲の密林に入ってしまうと、象の食べる量、しかも何千頭分であったなら、ざっと計算しても、 すぐにその森には食べ物も水もなくなってしまう、そしてもとからその森に暮らしていた動物たちも絶滅してしまうだろう」というのです。 そこで、人間が、象の半分くらいを間引いて(殺して)数を減らしてしまうか、否かということが大議論になりました。 しかし、そうこうしているうちに、象たちは新しい森に入りました。案の定、象たちが食べてしまうため、明らかに緑が減ってしまいました。 しかし、一週間もたたないうちに、群れのリーダーであったおばあちゃんの象が森をでて遠ざかって行きました。 すると、それに従うかのように、何頭もの象が森を出て行き、ひからびた川まで行ったのです。そこで象たちはばたばたと死んでゆきました。 最初に死んだのはリーダーの象でした。そこは象たちの死体であふれる悲惨な光景となりました。

 その三年後に大雨が降りました。何十年にの一回の大雨でした。この雨によりひからびた川も水が流れるようになりました。 そしてしばらくすると、そのままの状態で死んでいた象のなきがらから、緑が生まれてきました。 象のお腹の中に、森で食べたいろいろな植物の種があったからです。象の腐ったなきがらは栄養分を含んでいますから、そこで芽をふいた植物の成長は、通常の何倍もの速度でした。 そしてものすごいスピードで森が作られ、減りかけた以前の森と合わせて、さらに大きな森が誕生しました。

 こうした自然の摂理を童話という形でお話にしたのが、『大きな森のおばあちゃん』(草思者 天外伺朗著)という本です。 作者の天外氏は、SONYのロボットAIBOを開発した人です。『すべての命は一つにとけ合っているんだよ』と森になったおばあちゃん象の語りは、 いろいろなことを考えさせられます。一読を勧めます。

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このページの更新履歴

2019/01/04 修正
2006/01/30 公開


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